頭がいい人ほど、データやロジックで物事を考えてしまいがちです。
もちろんそれは大切なことなのですが、現場にしか答がないこともあります。
人の心はアナログ
管理人はさまざまな職場で様々な管理業務を行ってきましたが、最終的に企業とは「人」だと思っています。
(もちろんこれは管理人の考え方です)
仕事である以上、全く人を相手にしないということはありません。
そしていくらインターネットが発達して高度情報社会化が進み、データ処理が速くなり、ビジネスの規模がワールドワイドに広がっていったとしても人の心は結局アナログです。
もちろん自分が上司として「ビジネスをしているのだから喜怒哀楽の感情は捨て、全てロジカルに判断しろ」と言えないことはありませんが、よほどのことがない限りチームはワークしないでしょう。
結局のところ人間というのは「あの人が言っていることは正しいから従います」というわけにはいきません。
「課長の言うことも分かるんだけどさぁ、現場ってそういうもんじゃないよな」などとぶつぶつ言いながら今日も職場を後にするわけです。
数字とロジックだけでマネジメントはできない
人の心がアナログである以上、ロジックと数値だけでチームをマネジメントすることはできません。
「いや、俺はロジックと数字でチームを管理できているよ」と言う方もいるかもしれません。
実際に管理人も、今まで在籍していた企業でそういった方に会ったこともあります。
しかし実際のところ、話をしてみるとメンバーは疲弊しており、入れ替わりが激しいところばかりでした。
それはそうです。
人に対して「ロジックと数字だけで仕事をしなさい」と言うのは、「機械になりなさい」と言うことです。
自分自身はそれを指示できても、その指示を聞く方としては
「それならこの仕事、私じゃなくてもいいのでは…」
と考えてしまうのは必定です。
「数字とロジックだけで管理ができる」のであれば、数字とロジックをしっかり徹底させることができる企業に中間管理職など必要ありません。
単に数字とロジックだけを経営職が落とし込めばいいのです。
そうではなく「人の心」という極めてアナログなファクターが入ってくるからこそ、チームのマネジメントをする中間管理職が必要であるわけです。
マネジメントは泥臭いものである
マネジメントとは泥臭いものです。
それは倉庫や生産管理の現場を歩き回ることに似ています。
確かに今や工場やロジスティックセンターの工程はコンピュータでしっかり管理され、効率的に運営されていることがほとんどでしょう。
しかし
「管理者がデスクに座ったままでは、トラブルが発生したときに作業者が管理者に声を掛けにくいのではないか」
「この配置では商品をピッキングするときに事故が起こり得るのではないか」
ということは、頭の中で考えているだけではなかなか気づかないものです。
生産性を上げることが「泥臭いことを止めること」と混同されてしまう状況は好ましいものではないと管理人は考えます。
「泥臭いか・泥臭くないか」ではなく、「成果を出す・改善する」ためには時に泥臭さも必要。
スマートでロジカルな人ほど、毎日の行動が「見せかけの生産性」に囚われてしまっていないか再考してみてはいかがでしょうか。
それでは今日はこの辺で。
明日は「有給取得義務化に向けた提言」を予定しています。