こんな本を読んできた〜ヘミングウェイ「清潔で、とても明るいところ」

風邪が続いていることもあり、ちょっと緩めに行きたい管理人。

今日は「ビジネスパーソンが読みたい本」とは異なり、完全に管理人の「好きな本」をご紹介します。

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乾いた文体への憧れ

自己紹介で以前にも書いたことがありますが、ロックンロールをやっていた管理人。

それ以前から文学が好きで、基本的には明治・大正・昭和の日本文学をメインで読んでいたのですが、日本文学、特に古典と言われる日本文学にないのは「乾き」です。

逆に言えば、「湿り気」は充分にある。

 

別に全てがお涙頂戴というわけでもありませんし、管理人が大好きな夏目漱石は比較的乾いている感はあります。

 

まぁあくまで感覚的なものなのですが、それでも太宰やら芥川らを読んでいると、日本文学独特の湿り気を感じないわけではありません。

それはいわゆる第三の新人世代であっても同様です。

どうしても私小説というものは湿り気を帯びがちなものであり、仮に私小説でなくてもその湿り気というのは日本文学に染み付いたものであるのかもしれません。

 

 

ヘミングウェイにぶっ飛んだ

海外文学も中学ぐらいから読んではいたのですが、なぜかヘミングウェイを読んでいなかった管理人。

初めて読んだのはオーソドックスに「老人と海」でしたが、ストーリーはともかくとして、翻訳でも分かるその簡潔で乾いた文体に衝撃を受けました。

 

それからは立て続けにヘミングウェイを読み、文体にノックアウトされたのですが、そんな管理人がもっともかっこいいと思った作品は「清潔で、とても明るいところ」という短編です。

この作品は新潮社文庫から出ているヘミングウェイ短編集2「勝者に報酬はない キリマンジャロの雪」に収録されています。

 

ここで内容を抜粋することは避けますが、とても短い作品ですのでぜひ読んでいただきたい。

とは言っても今回のブログの趣旨は別に「ビジネスに役立ちますよ」というものではないのですが、そもそも小説というのは役に立つから読むというものでもないわけです。

 

損得や役立つ・立たないということを忘れ、たまには小説の面白さ、格好よさに思い切り身を浸してみるのも良いのではないでしょうか。

その観点で言えば、ヘミングウェイの「清潔で、とても明るいところ」はうってつけです。

ボリュームがある本ではありますが、一つ一つの作品は短いためサクサク読むこともできます。

忙しいビジネスパーソンの方にもおすすめです。

 


それでは今日はこの辺で。

明日は「管理職って何だ?」を予定しています。