採用のお断りは電話にこだわるべし

「ますますのご活躍をお祈りいたします」。

採用をお断りする場合、メールや書面で通知していませんか?

採用のお断りは「電話」にしましょう。

少なくとも中途採用と非正規雇用は電話でお断りをした方がいい。

そのメリットは3つあります。

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採用のお断りを電話ですると、対人スキルが上がる

まずお伝えしたいのは、「採用のお断りを電話でするのは大変である」ということです。

よほどの人でない限り、「採用のお断りをするのが大得意だ」とか「別に採用のお断りをするのは苦にならない」ということはないはずです。

「当たり前だ! だからメールか書面で通知するんだろ!」

 

ちょっと待ってください。

大変なことを避けているばかりでいいものでしょうか?

もちろん世の中にはしなくてもいい苦労というのは多々あります。

生産性を下げてまで地道に努力すべき! とは管理人も全く思いません。

しかし、採用という企業の根幹ともなる業務について「大変だからメールか書面で断る」というのはどうでしょうか。

 

確かに電話で採用のお断りをするのは大変です。

精神的にもぐったり来ますし、時間だって取られます。

一方的な通知と違って説明するスキルも必要になる。

ただ、だからこそ電話で採用のお断りをすることで、対人スキルを上げることができます。

社内外の折衝や依頼などをする上では大変勉強になることも多いはずです。

 

 

採用のお断りを電話ですると、生産性が上がる

採用のお断りを電話でするメリットの2点目が、「生産性を上げることができる」という点です。

 

「はぁ? そんなはずないだろ! ウチは膨大な数の面接をしてるんだから、いちいち電話でお断りなんかしてたら生産性が下がるよ!」

果たしてそうでしょうか。

厳しいことを言うようですが、そもそも「膨大な数の面接をして不採用にしている」という時点で、生産性は著しく低いのです。

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こちらの記事でも書いていますが、「10名面接をして9名不採用」ということであれば採用における成功率は10パーセント。

少なくとも管理人が知る限りで言えば、企業活動で「成功率10パーセントのタスクを続けても非難されない」なんてのは採用活動ぐらいしかありません

仮に担当者一人で一次面接をしていたとしても、一名に対して1時間の面接、さらには準備などもあるでしょうから前後で1時間と見ても、9名×2時間=18時間というのは、何の利益も出さない無駄な時間なのです。

普通の発想で言えば、こんな無駄なことをしていれば「書類審査でもっと絞り込んで、面接の生産性を上げなさい」ということになるはずです。

ところがどこでも、「会ってみないと分からない」という魔法の言葉で「迷ったら会う」ということになる。

採用というのは多部署にとってはブラックボックスで、なかなか「人事部門は生産性が低いのではないか」とは言いにくいわけです。

 

この問題は根深いものがありますが、原因の一つとして「断るときは簡単に断れる」という意識があるのは確かでしょう。

「ウチは採用のお断りは電話でする」と決めてしまえば、面接相手を増やせば増やすほど採用担当者は自分たちの首を絞めることになるわけです。

「自分たちの業務をスムースにしたい」という思いは生産性の向上に繋がる

だからこそ採用のお断りは電話でした方が良いのです。

 

 

採用のお断りを電話ですると、ネガティブなイメージを持たれにくい

最後に挙げたいのは、「電話で採用お断りの通知をした方が、相手からネガティブなイメージを持たれにくい」ということです。

もちろん一方的に「あー! あんた不採用!」などと電話を切ってしまえば別ですが、前述の通り不採用のお知らせをするのに切り出し方も色々と悩むものです。

だからこそ、誠意を持ってお断りをすることで、不採用のお知らせをした相手からも好印象を持ってもらうことができる。

 

管理人も今まで何社も面接を受けましたが、

「自分たちで指定した期日を過ぎても採用か不採用か連絡をくれない」

という企業などは「この会社と関わるのはやめよう」というネガティブなイメージが払拭できません。

こういう企業は顧客に対しても時間にルーズなのだろうと思ってしまうからです。

反面、不採用であっても担当者からメールで丁寧なご連絡をいただけた企業などは、「マッチングはしなかったがいい会社だった」と良いイメージが残ります

 

特に今はインターネットの普及もあり、どこでどう書かれるか分かりません。

採用のお断りは別に悪いことではない。

単に企業の希望と応募者の希望が合致しなかったというだけの話です。

それであれば、せっかくの出会いでネガティブなイメージを持たれるよりも、「入社はできなかったがいい会社だった」と思ってもらい、ファンになってもらった方がいい。

採用をお断りした方に自社の商品・サービスを使ってもらうかもしれませんし、取引先に入社するかもしれないのです。

 

もちろん電話でなくても、メールや書面でも丁寧なお断りをすることは可能です。

しかし意識しないと、一方的なものである分どうしても簡素なものになってしまいやすいのも事実。

だからこそ電話をすることで、丁寧なお断りをしてネガティブなイメージを払拭することができるのです。

 

電話で採用のお断りをすることにはメリットがあります。

ぜひ一度、社内の運用を考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

それでは今日はこの辺で。

明日は「夢はありますか?」を予定しています。