こんばんは。SMEです。
今日は「若手従業員の指示待ち」について考えてみたいと思います。
もうずっと前から新入社員は「指示待ち」だった
「入社間もない若手が指示待ちばかりで困る」。
これは、管理人が物心ついた頃から見聞きしてきた事象です。
そう考えるとこの事象は単に現代の若者がどう、とかジェネレーションギャップがどう、という問題ではなく、少なくともここ20〜30年は続いてきた構造的な問題だと考えられます。
管理人が思うに、「若手従業員の指示待ち」には大きく分けて二通りあります。
まず一つは
「指示したタスクが終わったらボーッと待っている」
というもの。
これはもちろん論外ですが、もう一つのパターンとして
「指示したタスクが終わったら、次の指示を求める」
というものがあります。
今日はこの、後者のパターンについて考えてみたいと思うわけです。
指示を出す方も忙しい
「指示したタスクが終わったら、次の指示を求める」。
これは一見当然そうではあります。
しかし指示を出した方としては、
「なぜ指示を求めるのではなく、主体的に動けないのか?」
と苛立つわけです。
指示したタスクが終わったら、能動的に仕事を探し、それに取り組めばいい。
それによって自分も成長できるし、指示を出す側としてもいちいち「次はこれをやりなさい」と言うのは効率が悪い。
この考えは正論に思えます。
しかし、新入社員としてはそういうわけにもいきません。
自己判断をして失敗したり、失敗して怒られたりするよりはと考え、次の指示があるまでは動けない。
それに対して、教育する方は自分自身のタスクもあり、また業務内容にも習熟していることもあって「ちょっと考えれば分かるだろう」と思ってしまいがちです。
そのため都度つど指示を聞きに来る新入社員に対し、
「少しは自分で動いてほしい」
と考えてしまうわけです。
なぜ新入社員は指示待ちになるのか?
新入社員が「指示待ち」になってしまう理由は
「すべきことの概要が分からない」
ためです。
つまり、指示を出す側がタスクを細かく分けて「次にすること」の指示だけを出しており、
「最終的に何をすればよいのか」
を伝えきれていないことが、新入社員が「指示待ち」になってしまう大きな原因です。
「次に何をすればいいのか」を伝えるのではなく、業務のアウトラインを伝え、ゴールを提示することで、新入社員が指示待ちになるのを防ぐことができます。
それをせず、多忙さにかまけて
「じゃあまず資料読んでおいて」
「終わった? えーと、じゃあ次は……」
と都度つど指示を出すため、指示を受けた側が自己判断できなくなってしまうのです。
まずはゴールを伝えよう
管理人は、教育することやマネジメントすることは、「長距離走のコーチのようなもの」だと考えます。
まずはゴールがどこにあるか提示し、要所要所で必要な指示を出したり、ペース配分について教えてあげればよいわけです。
それをせず、
「じゃあまず、準備運動して」
「終わった? じゃあ走って」
などと言われても、言われた方はどれぐらいの時間をかけてどこまで走ればよいのか分かりません。
自然に、無理をしないようペースも遅くなります。
どこまで走らされるのか分からないのに全力疾走をしろというのは無理があるわけです。
それに対して、
「ペースが遅すぎる」
と言ったり
「準備運動が終わったら、適切なペースで自分から走り出してほしい」
と言ったりするのは無理があります。
全貌がつかめないというのは不安を覚えるものです。
一つ一つのタスクを丁寧に教えるよりもまずは概要を伝え、指示を出された側が自分で動けるようにすることで新入社員の指示待ちは改善することが可能です。
では今日はこの辺で。
明日のテーマは「管理職がトイレ掃除をすることの3つの意味」を予定しています。