「何でこんな処理をしたんだ! 理由を言え!」
パワハラを忌避する社会の流れで、怒鳴り声を上げる上司も少なくはなりました。
とは言えトラブルが発生するとついつい怒ってしまいがちなものです。
しかし、そんな時こそぐっと怒りを抑えましょう。
感情に任せて怒るとトラブルは増えます。
人は怒られると萎縮し、事実を述べにくくなる
怒りを抑えることが適正なマネジメントに必要であることは言うまでもありません。
感情に任せて怒ればパワハラが問題になる今の時代を考えてというだけではなく、リーダーたるものマウンティングではなく能力や人格で部下を指導していきたいものです。
しかし怒りを抑える必要性はマネジメントだけにあるのではありません。
トラブルを解決するためには、怒ることは非効率的なのです。
人は怒られると多少なりとも冷静さを欠きます。
冷静さを欠けばロジカルな思考ができなくなったり、すぐ思い出せるはずのことが多い出せなくなったり、資料やデータがどこにあるか分からなくなったりします。
管理者が怒っている状況というのは、何かしらトラブルが発生したりミスが生じている状況であるはずです。
そういった状況下で、トラブルを起こした当事者が冷静さを欠くとどうなるでしょうか。
考えるまでもなく、問題解決により時間がかかるようになるということが分かるはずです。
更には、人は叱責されると「事実を全て話そう」と思うよりも先に自己防衛本能が働いてしまうものです。
結果として報告されるべきことの全てが報告されず、事実が歪曲されます。
そうなると課題解決にはより時間がかかります。
場合によっては単に事実を知るためだけに膨大な時間が費やされてしまうこともありえます。
目的はトラブルの解決であり、感情の発露ではない
トラブルが発生した時、ミスが起こった時にすべきことは「課題の解決」であるはずです。
「課題なんか解決されなくてもいいから俺はとにかく気が済むまで怒りたいんだ」という人はなかなかいないはずです。
しかしながら実際に部下や後輩がトラブルを起こしてしまったり、あるいは重大なミスをしてしまったりすると、「怒る」ことが先に来てしまうケースが多いように感じられます。
人間である以上、感情をなくすことはできませんし、それがいいことであるとも管理人は思いません。
しかしこれからトラブルやミスが発生した時に
「目的は怒ることではなく課題を解決することだ」
と認識を改めておくことで、怒りを抑え解決に向けた話し合い・ヒアリングができるはずです。
繰り返しになりますが、大切なのは課題の解決なのです。
そのために必要なのは、少しでも相手のマインドをオープンにしてやり、事実を包み隠さずに話してもらうことです。
怒るのは課題が解決された後でもできますし、その頃には怒りもおさまっているはずです。
まずは建設的な話し合いに向け、怒りを抑えて冷静に話し合うことが大切です。
それでは今日はこの辺で。
明日は「陰徳を積むことは自分を成長させる」を予定しています。