「緩やかなコミュニティ作り」が中小企業を救う5 企業における「従業員同士の距離感」

こんばんは。SMEです。

『緩やかなコミュニティ作り』が中小企業を救う」はもう今日で五日目となりました。

ユーザとしての視点について考えたところで、いよいよ社内での「距離」についてお話ししていきます。

 

 

会社でも距離を取らなければならない

「それがどうした。会社でもデスクを離せってことか?」

と思われる方がいたらすいません、そういうわけではありません。

(話が長くなったので分かりにくくなったかもしれません)

管理人が言いたいのは

「緩やかなコミュニティ」

を作ることが中小企業を救う、ということです。

(その第一段階としてまずは若い世代の離職率を下げる方法を考えています)

 

ちょっと11月8日の記事に戻っていただきたいのですが、管理人は某企業様で

「若い世代は社内の人と深いコミュニケーションが取れておらず、一人で悩んでいる。企業で慰労会をしたり、サークル活動をしたりして、若い世代が企業に所属しているという実感を持たせることが大切だと思う」

というご意見をいただきました。

そしてそれに対し、一般論として世代を考慮しなければ正しいものの、「現代の若い世代」にキャッチアップした対策ではないんじゃないか? と思ったわけです。

ここでこの感想と、今まで見てきたユニクロやスタバの話が繋がるわけです。

 

仕事は仕事、プライベートはプライベート

管理人が接する限り、若い世代は会社の人と積極的にコミュニケーションをとるということにそこまで積極的ではありません。

プライベートを重視しますし、会社というのは自分が属するコミュニティの一つではあっても、決してメインとなるコミュニティではない、と感じている方が多いです。

数名に聞くと

「何で休みの日に会社の行事に参加しなきゃいけないの?」

という声は20代のほぼ全員から聞かれましたし、

「飲み会、行きたくねぇなぁ」

という声も男女問わず聞かれます。

以前も書いた通り、今の若者は

「プライベートの時間が確保できるなら給料は上がらなくてもいい」

という人が一定数いるのです。

少なくとも高度経済成長期やバブル期のような

「プライベートの時間を割いて仕事をすることで給料を上げる」

という価値観に一般性がなくなっているのは確かです。

 

ではそういった意識の変化の中で、

「ほら、お前も会社の一員だから一緒に野球しようぜ!」

という提案ないし

「毎日一緒に飲みに行って人間関係の密度を濃くする」

という動きが若者の心を動かすのか、というのが管理人の疑問です。

「給料なんかあんまり上がらなくてもいいからさっさと帰りたい」という人が、休日を返上して上司とサークル活動をしたがるだろうか? 飲みに行きたいだろうか? と考えるとどうも素直に頷けないのです。

 

若い世代が「個人主義者」なわけではない

 勘違いしないでいただきたいのは、若い世代は別に

「会社の人とは接したくない」

などと思っているわけではない、ということです。

管理人が接してきた限りでは、今の10代、20代の若い方達も別に

「自分さえ良ければいい」

という個人主義者ではありません

それどころか逆に壮年・高齢者よりも、人との関わりに対して非常にセンシティブで気を遣っている人が多いと感じます。

 

ただ、旧世代とは「人との関わり方」が変わっている

「同じコミュニティにいるのだから、一緒にサークル活動をすれば共同体意識が高まるだろうし、いいことだ」

とは考えないわけです。 

逆に近づきすぎると居心地の悪さを感じてしまう。

それはあたかも、アパレルショップで店員に迫られたり、飲食店で知らない人に周りを囲まれるのと同じような

「俺の居場所はここじゃないんじゃないか?」

という感覚であるわけです。

(続く)