その言葉、日本語に言い換えられませんか?
氾濫するカタカナ用語
改めて言うまでもありませんが、ビジネス業界にはカタカナが氾濫しています。
確かにカタカナである必要がる場合もあります。
日本語では一言で言い換えられる適切な言葉がなく、外来語としてある程度定着しているような場合です。
例えば「タイト」などという言葉はあえて日本語にするよりも、この言葉のままで伝えた方が分かりよいかもしれません。
「スケジュールがタイト」と言えば「難しい・厳しいが可能である」という意味合いであり、またtightという単語自体、中学生で習う英単語でもある。
もちろん日本語で「厳しい」と言えなくもありませんが、「厳しい」という言葉には「無理だ」というニュアンスがある。
それにくらべ「タイトだ」というのはどちらかというと「忙しい」に近い概念です。
このように「日本語にすると説明が長くなる」という言葉、ほかにも「コンセプト」や「ブルーオーシャン」のような語は、日本語でも伝えられますが英語のままの方が端的に伝えることができると言えるでしょう。
こういう言葉はあえて日本語にする必要はないと管理人も考えます。
日本語で伝えられることは日本語で
しかしながら、一言で言い換えられるカタカナ用語、最初に挙げたような「プライオリティ」「エビデンス」「アサイン」といった単語になると、あえてそれを英語で言う必要があるのか? と疑問を抱かざるを得ません。
プライオリティは優先順位と言えば一言で済みます。
英単語としての"priority"にはそれ以外の意味(優先権など)もありますが、少なくとも管理人はビジネスの現場で「プライオリティ」という語が優先順位以外の意味合いで使われたのを耳にした経験はありません。
それであれば「プライオリティが高い」というのは「優先順位が高い」で言い換えることができるはずです。
「プライオリティ」という言葉が分からない人はいるかもしれませんが、「優先順位」と言われて分からない人はなかなかいないでしょう。
それであれば日本語で言えることは日本語で言えばいいのです。
なぜカタカナを多用するのか?
結局のところ、日本語で言い換えられる言葉をあえてカタカナで言っている人というのは「自分はビジネス用語を理解している」というアピールをしているに過ぎないというのが管理人の結論です。
以前に「二流の人」という記事を書きました。
言葉について言えば、
- 難しい概念を簡単な言葉で伝えられるのが一流の人
- 難しい概念を難しい言葉でしか伝えられないのが二流の人
であると言えます。
大切なのは言葉そのものではなく、その言葉を使って概念を伝えることができるかどうか。
そのためには新しいビジネス用語や概念を分かりやすい言葉に落とし込む努力が必要であると管理人は考えます。
それでは今日はこの辺で。
明日は「視点はどこを向いているか?」を予定しています。