こんばんは。SMEです。
終身雇用制度は崩壊した、とまでは言い切れないものの、転職は当たり前のことになりました。
しかしその中で、優秀であるにもかかわらず「こんな人は転職しないほうがいいよ」という人がいます。
転職にネガティブなイメージはない
あるデータによれば、転職経験者はほぼ二人に一人。
企業の目線で見ても
「中途採用は行っていません」
というところは珍しいのではないでしょうか。
……などと管理人が今さら言うまでもないほど転職に対する抵抗意識は下がっています。
特にミレニアル世代と呼ばれる1980年〜1996年生まれの世代は、転職率が大変高いと言われています。
デロイト社のリサーチでは、ミレニアル世代の43%が2年以内に転職を考えているというデータがあります。
収入が上がる、待遇が良くなるのであれば転職は当たり前。
何で今の会社で消耗しなきゃいけないの?
……と思うのがミレニアル世代です。
管理人もこの世代に属していますが、
「年金も貰えるか分からないし、人生100年時代。老後のことを考えると、退職金を当てにして今の会社にいるより、ステップアップしたい」
と思ってしまうのが正直なところです。
転職自体は善でも悪でもありません。
単に、自分のキャリアの中でそれをどう考えるかというだけの話です。
転職回数の多さはマイナスになるか?
よく言われる
「転職回数が多いと、応募の際にマイナスになる」
ということですが、これにははっきりした答はありません。
企業によって
「ウチは転職回数が多い人は困る」
というところもあれば、
「そんなことは全く気にしない」
という会社もあります。
インターネット上ではよく
「回数よりも、転職した理由に妥当性があるかどうかです」
などとアドバイスがありますが、これも一概にはそうだと言えません。
「ウチは転職回数が多い人は困るんだ」
という経営者や人事担当者の意識が強ければ、いくら理由がはっきりしていても転職回数の多さはネックになります。
こんなミドルは転職が上手くいかない
転職はつまるところ、企業と応募者の希望がマッチングするかどうかです。
合致すれば転職は成功するでしょうし、そうでなければ失敗します。
そのため残念ながら
「こうすれば希望の転職先に入社できる!」
というコツはありません。
しかしながら、中小企業で採用を行ってきた管理人として
「こんなミドル層は絶対に転職が上手くいかない」
というケースを上げることはできます。
それは
- 初めての転職で
- 未経験の業種・職種に応募し
- 役職・給与を下げたくない
というケースです。
この3つが全て当てはまるようであれば、悪いことは言いません。
今の会社にとどまることをお勧めします。
理由としては単純で、このような人たちは
「視野が狭くなり、適正な市場価値を理解していないことが多い」
からです。
管理人も以前、20年働いた製造業の営業課長からweb関係の営業に転職したい!という方を(エージェントにゴリ押しされ致し方なく)面接したことがあったのですが、
「今650万もらっている。転職したら700万円はほしい」
と言われ、
「ではあなたの経験を当社でどのように活かせるのか?」
と質問したときに、「今までの営業実績がある」と言われ絶句した覚えがあります。
視野を広く持つ
管理人が聞きたかったのは、
「今までの実績」
ではなく
「今までの実績をどう活用していくか?」
です。
またその方は東京在住で岡山へのIターンを考えていたのですが、
「Iターンする地方都市のマーケット感や年収相場を調べたのか?」
という点が気になったのも大きなマイナスでした。
卒業した大学も一流でしたし、在籍している会社自体も大きく優良な企業でした。
企業での実績も優秀そうでしたし、数字にも強かった。
ですが、それはあくまで過去のことであり、現在の年収というのは
「その業界・職種・企業における市場価値」
です。
あくまで相対的なものなのです。
「どこに行っても、何をやっても今の給料がもらえる」
などという人はまずいません。
極端な話、イチローが
「俺、明日からコンビニでバイトしたいから、年俸2億くれ!」
と言っても、それは無理というものです(例えが雑)。
転職をするのであれば
「自分を相対的に評価できない」
ということはマイナスになります。
特に他業種・他職種にチャレンジする場合は尚更ですし、企業人にとって
「タテの視点だけでなくヨコの視点を持つ」
というのは当然のことでしょう。
何のために転職するのか?
必ずしも、とは言えませんが、一社だけしか経験していないミドル層は、どうしても視野が狭くなりがちです。
業界の当たり前が世間の当たり前だと思い、今もらっている給料が普通だと思ってしまいがちなのです(もちろんそうでない方もいます)。
転職の目的は何でしょうか?
キャリアアップなのか、給料アップなのか。
家族のためなのか、自分のためなのか。
最後の転職にしたいのか、通過点なのか。
etc,etc
二者択一できることではありませんが、目的をしっかりと把握し、
「今の年収を維持したいから今回はやめておこう」
「どうしてもこの会社に入りたいから、しばらくは年収ダウンでも仕方ない」
など、はっきりした意識を持った上で転職しなければ、企業の希望とマッチングすることはないでしょう。
では今日はこの辺で。
明日のテーマは「現代のビジネスで最も求められる能力とは?」を予定しています。