こんばんは。SMEです。
目まぐるしく変わる現代のビジネスシーンで最も求められる能力とは一体なんでしょうか?
記憶力の良さは、新しい環境への適応力の高さを意味しない
もちろん業態・企業・職種によって違いはありますが、少なくとも経営のコアになっていく人、管理職(候補)では、
「記憶力が良くて事務能力が高くて、昨日と同じことを繰り返せる人」
というのは、少なくともそれだけでは力不足だと管理人は思います。
以前の記事で書きましたが、中途採用、あるいは総合職としての新卒の採用面接で「よくある質問」に答えさせて整合性や「澱みのなさ」をチェックするのは無意味だ、というのも同じ意味合いです。
記憶力の良さというのは
「新しい環境で能力を発揮できるか」
ということとはイコールではないからです。
「記憶力がいい人たちは新しいことにも適応しやすい傾向がある」という相関性はあるかもしれませんが、(管理人の経験では)「記憶力がいい人は必ず新しい環境で能力を発揮できる」という因果関係まではありません。
「昨日と同じことができる人」はいらない
管理人は「昨日と同じことをするのが得意です」という人は、少なくとも自分では採用しません。
「昨日と同じやり方してたら、永遠に生産性なんて上がらなくない?」
と疑問に思える人と働きたいなと思います。
「いや、オペレーションレベルでそこまで考えてもらわなくてもいい」
という業界や企業もあるでしょう。
しかし管理人は単純な入力作業の非正規雇用オペレーターでも「応用力の高い人」を採用していましたし、その方たちからさまざまな提案をしてもらい、生産性が上がったことも多々ありました。
特に目まぐるしく変化する現代において
「昨日と同じことをミスせずにするのが得意です」
という人は、システムの変化や新しい技術の導入についてこられない可能性もあります。
大切なのは「問題に気づく能力」
よく
「問題を解決できる能力が大切だ」
と言われます。
しかしそれもさることながら、管理人は
「問題に気付く能力」
こそが最も大切だと思います。いつの間にか生産性が下がっている作業、部署間で発生して見逃されているコスト、放置されている重大なエラー。
そういったものに
「実は問題が発生しているんじゃないか?」
と気づくことができる能力が最も大切だと思うわけです。
例えてみれば、それは「火事に気づくことができるか」のようなものです。
「火事を消すことができる能力」は大切ですが、ボヤのうちに消し止めることができれば費用も時間も人手もかけずに済みます。
問題に気付く能力を高めるのは、みんなが当たり前だと思っている命題を疑うことです。
「この作業は本当に必要なのか?」
「このオペレーションはA部とB部にまたがっているが、コスト管理はどちらがしているのか?」
「今ではみんな当たり前のようにやっているこの処理方法は、自分が入社した時は法律上NGだと言われていなかったか?」
「昨日と同じこと」をするのは「仕事」ではなく「作業」に過ぎないと管理人は思います。
「仕事」とは自分から変化を求めていくことではないでしょうか。
では今日はこの辺で。
明日のテーマは「あなたの敬語は見られている」を予定しています。