学歴と仕事の能力に相関性はあっても因果関係はない

学歴の高さと仕事の能力はイコールなのでしょうか。

そこに相関性はあるでしょう。

しかし因果関係があるわけではありません。

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相関性と因果関係はイコールではない

まずは前提として置きたいのが、

 「相関性と因果関係はイコールではない」

ということです。

この点を曖昧なままにしておくと物事の見方・捉え方を誤ってしまいかねません。

 

相関性(相関関係)はあくまで、二つの物事の間に関連性があるということです。

これに対して因果関係とは、一つの物事の結果としてもう一つの物事がある、ということです。

相関性はあくまで「傾向」のようなものであり、必ずしも先行する事象Aに引きずられて後発の事象Bが発生するわけではありません。

 

具体的な例で言えば、

「(一定の年齢までは)年齢が進むにつれて貯蓄額が増える」

というのが相関関係です。

確かに10代よりも20代、20代よりも30代の方が収入も増え、貯蓄額は増えやすいでしょう。

しかしそれは単純に年齢が上になったからではありません。

 

これを因果関係だと思い込んでしまうと、「今は貯金ができていなくても、年齢が上がれば必ず貯金ができるようになる!」と錯覚してしまう。

 

まずは「相関性があるからと言って因果関係があるわけではない」ことを押さえる必要があります。

 

 

学歴と仕事の能力は必ずしもイコールではない

相関性と因果関係の違いを踏まえた上で、「学歴と仕事の能力」について考えてみましょう。

学歴の高さと仕事の能力にあるていど相関性があることを管理人は否定しません。

そうでなければ学歴など全く無意味だということになります。

学歴は全てではありませんが、誰もが参加できるシステムとして一つの選別基準になっていることは確かでしょう。

 

しかしながら、必ずしも「学歴が高い人ほど仕事もできる」というわけではない

「学歴が高い人ほど仕事ができる傾向にはある」のは事実かもしれませんが、「学歴が高い人ほど仕事ができる」とは言い切れません。

 

もちろん「学生時代は勉強の必要性を感じなかったが、社会に出てから勉強の必要性に気づいた」という人もいます。

そういった人たちは学歴は高くなくても仕事はできることが多い。

 

しかしそれ以上に管理人が思うのは「学校の勉強で求められる能力と仕事で求められる能力はイコールではない」ということです。

 

 

学校の勉強で求められる能力と、仕事で求められる能力

学校の勉強で求められる能力は「どれだけみんなと同じことができるか」です。

答があらかじめ決まっている以上、決められた枠組みの中でしか能力を発揮することはできません。

これに対して仕事で求められる能力とは「どれだけみんなと違うことができるか」です。

同僚のAさんやBさんと同じことを100パーセント仕上げたとしても、イノベーティブで独創的な仕事はできません。

仕事とは、予め与えられている答がない中で最善を尽くす作業だからです。

 

もちろん、ビジネスにも「基本的な枠組み・ルール」は存在します。

それを無視して仕事をすることはできないため、「基本的な枠組み・ルールを踏まえた上で人と違うことをする」ことが求められます。

そういう意味では「みんなと同じことが最低限できる能力」が必要であることは言うまでもありません。

しかし「みんなと同じことを高いレベルで行う」ことしかできなくては、いつまで経ってもタスクをこなすことしかできないのも事実です。

 

学歴と仕事の能力に相関性はあるかもしれません。

しかし必ずしも因果関係があるわけではない

「俺は学歴が高くない」と嘆く必要はありません。

社会に出てからも学習を続けることはできます。

学歴にこだわるよりも、仕事の能力を上げるためにできることを考えましょう。

 

 

それでは今日はこの辺で。

明日は「スマホを置いて外へ出よう」を予定しています。