英語を話せる人が「外国人に日本のことを訊かれたが、全く答えられなかった」という話を耳にすることがあります。
多様化が求められる社会だからこそ、自分たちのルーツを理解したいものです。
日本の文化を知っていますか?
日本には独特の文化がたくさんあります。
和歌や浮世絵、雅楽、日本画、書道、茶道、花道などの芸術的なもの。
また相撲や空手、剣道などもそうですし、神社や日本食、銭湯にお花見と「日本文化」と一口に言っても様々なものがあります。
もちろん外国の影響を受けながら発達してきたものでもありますし、諸外国にも特有の文化があります。
それはそれとして、日本も日本特有の文化を育ててきたことに違いはないわけです。
しかし、こう挙げてみた中で「知っている」と自信を持って言えるものはあるでしょうか?
相撲を見たことはあるけれど、土俵の大きさは知らない。
浮世絵ができるまでは説明できない。
なぜお花見をするのか? と訊かれたら考え込んでしまう。
それは管理人もそうで、自国のことだからと言って全てを知っているわけではありません。
しかし外国の方から日本のことを尋ねられた時に「何も知らない」では恥ずかしいと思うのです。
自国の歴史を知ることで多様化を理解できる
もちろん、外国の方と接して日本文化を紹介するという機会がそうそうある人ばかりでもないでしょう。
それはそうですが、日本の文化・歴史を理解することで、海外からの文化や情報をより深く理解することができます。
何と言っても異文化の理解には、自国の文化との比較は欠かせません。
自国の文化とどう異なるのか、その背景は何なのか。
それを知らずして異国の文化を理解することは難しい。
「外国のことは詳しいが自国のことは知らない」というのは、恥ずかしいだけでなく「外国のことも深くは理解していない」ということになりかねません。
善かれ悪しかれ日本に生まれ日本語で物を考え、日本文化に囲まれて生活している以上は「日本的なもの」が考え方や行動に影響を与えているはずなのです。
そうである以上は、自分が生まれ育った日本という国の歴史について理解を深めた方がいい。
逆説的にではありますが、それによって「自分は日本的なものの考え方をしている」と気づくこともあるのです。
自分の立脚点を認識しなければ、「なぜそのような言動をするのか?」を理解することはできません。
何か一つ、日本の文化を学ぼう
そうは言っても多忙なビジネスパーソンとしては、日本文化の研究に余暇を充てるのも難しい。
研究者になるわけでもなければ発表をするわけでもない。
あくまで自己理解・自己認識の一つの手段として日本文化を理解しておこう、というわけです。
少なくとも外国の方から「日本の文化について教えてくれ!」と言われた時に、何でもいい、一つぐらいは胸を張って説明したいものではありませんか。
「ざっくりと日本文化全体について浅く広く理解する」というのも一つの方法ですが、 何でも構いませんので「自分が興味を持てること」について掘り下げてみてはいかがでしょうか。
食べることが好きであれば日本食や器について。
スポーツが好きであれば相撲の歴史や細かいルールをしっかりと理解する。
音楽に興味があるなら雅楽を聞いてみる。
旅行が趣味であれば、旅先で神社を訪れてみる。
自国の文化を理解することで他国の文化をより深く知ることができると管理人は思います。
ぜひ何か一つ、「知っているつもりで実はよく知らない」日本文化を学んでみてはいかがでしょうか。
それでは今日はこの辺で。
明日は「デスクを離れて考えよう」を予定しています。