「危険な経営者・上司」3つの特徴 その3

こんばんは。SMEです。

中小企業にありがちな、危険な経営者・上司3つの特徴」について。

今日は最終回です。

 

 

「危険な経営者・上司」 タイプ3 「人にケチ」

最後に、絶対について行ってはいけないタイプがこれです。

人にケチ、といっても分かりにくいかもしれませんが、要は人件費や福利厚生費について「コスト意識が高い」レベルではなく出費を渋る経営者・上司のことです。

管理人の知っている例で言えば、「パート社員が手待ちの時間は仕事をしていないのだから無給にできないか?」と相談してきた経営者がいました。

もしスーパーのレジで「時給900円ですが、レジを打っていない間は休憩扱いになります」と言ったらどうなるか? そもそも時間帯によっては最低賃金を下回るのではないか? と思いますが、この経営者にとってはとにかく人件費を削りたいという一心だったのでしょう。

また、本当に情けなくなるのですが、事業所で飲むお茶代を従業員たちだけに出させて自分も飲む、という経営者に会ったこともあります。

従業員から毎月「お茶代」を徴収して 、自分はお金を出さずに飲むだけ飲むわけです。

ここまで来ると「ケチ」というレベルではない気もしますが、実際に「従業員にかけるお金は少しでも少なくした方がいい」と考える経営者が多いのも事実です。

 

 

経費節減が悪いわけではない

こういう話は書いているだけで気が重くなります。

別に「ケチな経営者・上司が嫌だから」というわけではありません。

ではなぜかというと、「人にかけるお金」を減らすことを「コスト削減だ」と考える経営者・上司と「ケチだ」と考える従業員たちの意識というのは(管理人の経験上)決して交わることがないからです。

管理人は別に「経営者は悪である」と考える闘士ではありませんので、「企業は利益の全てを従業員に分け与えるべきだ」などとは考えません。

企業の成長のために投資は必要ですし、小さな企業で経営層と密に接してきた分、経営層がどれだけ大変かも理解しているつもりです。

役員報酬なんか課長クラスまで下げて、従業員に還元しろ」とも思いません。

しかし、このように「従業員・部下にかけるコストはできるだけ削りたい」と考える人に限って、退職しようとする人をすんなり解放してくれないのは事実です。

 

 

人件費の節減方法は二つしかない

以前も書きましたが、管理人は「人件費の節減方法は二つしかない」 と考えています。

  1. 福利厚生や待遇をよくして退職率を下げる
  2. 作業の代体制を高くして、低賃金での入れ替えを容易にする

この二つです。

どちらがいい、悪いではなくこの二つには歴然とした差異があります。

管理人の好みで言えば1ですが、コンビニエンスストアや小売・飲食などは2でないと採算が合わないでしょう。

また、web業界やベンチャー企業などではあるていど人の入れ替えを見込んでいるようなところがあり、「入れ替えがないと成長がない」という業態の企業があるのも分かります。

双方が納得していれば、それはそれでいいのです。

しかし「人にケチ」な経営者・上司は「福利厚生も待遇も上げないが、辞めてもらっては困る」という発想になります。

退職を引き止められる方も大変ですが、間に入って慰留するミドルマネジメントも大変です。

 結局、以前書いたように「やりがい」という非論理的な手法で慰留するしかありません。

 

 

人件費はどう抑えるべきか?

管理人は、「人件費は単に削るべきものではなく、投入に対するリターンが上回るようにすべきものである」と考えています。

分かりやすい例で言えば、残業代をケチって、基本給を下げて人がどんどん辞めていくことは本当に企業にとってプラスになるのか? ということです。

また同様に、単に生ぬるいだけの環境を作り、何もしなくても従業員の給料が上がっていくことも企業にとってプラスにはなりません。

自社が人をどう育てていくのか、あるいは育てず単純な「人手」として必要なのか、それは会社全体なのか、部署によって異なるのか、異なるのであれば部署間の人事制度や発生する不満とどう向き合うべきか、トップマネジメントの間で同意が必要でしょう。

どのように人件費を抑えるべきか? というテーゼは、そのまま「どのように人件費をかけるべきか?」という問いでもあるのです。

 

 

まとめ こんな上司・経営者は危険である

三日に渡り「危険な経営者・上司」の特徴として

  • 小銭に厳しい
  • 出入り業者・取引先に厳しい
  • 人にケチ

ということについて書いてきました。

もちろんこのいずれかに該当しても立派な上司・経営者はいるでしょうし、逆にこの3つに該当しなくてもダメな経営者・上司もいるでしょう。

しかしながら自分がこのいずれかに該当すると感じたら、他山の石としてみるのもよいのではないでしょうか。

 

 

それでは今日はこの辺で。

明日は「」を予定しています。