「危険な経営者・上司」3つの特徴 その1

こんばんは。SMEです。

今日からは三日に渡って、管理人が出会ってきた「中小企業にありがちな、危険な経営者・上司3つの特徴」をお伝えしていきたいと思います。

 

 

「危険な経営者・上司」 タイプ1 「小銭にうるさい」

これは「上司」よりも中小企業の経営者によくありがちなことです。

また、中小企業がオーナーカンパニーだったりそれに近い血縁経営だった場合、役員クラスやその取り巻き連中もこの傾向にあることが多いです。

もしあなたが在籍している企業で以下のようなことがあれば、早めの転職をお勧めします。

 

小銭にうるさい経営者とは、単純に「お金の出入りに厳しい」「コスト意識が高い」ということではありません。

それ自体は全く問題がなく、むしろ経営者や上司なのに決済稟議はザル、ということではかえって会社の存続が不安です。

「小銭にうるさい」とはそういうことではなく、「小銭には厳しいが額が大きくなると判断が甘くなる」タイプのことを言います。

恐ろしいことに、こういった人が一定数存在するのです。

 

 

「小銭にうるさい」とはどういうことか?

「小銭にうるさい」とは、例えて言えば以下のようなタイプです。

  • 今まで会社のお金で買っていたティッシュを「コスト削減のため、必要な人は持参しろ」という。その割に社長室を大改装して皮張りの椅子を並べてある。
  • 入口に先代社長の銅像を飾ってあるが、従業員のイスは壊れかけていてもなかなか買い直させてくれない。
  • 求人広告費用は何十万単位で決済が下りるが、従業員の給与や待遇面は改善してくれない。

例えが卑近ですが、こういう企業は実際に何社も見てきましたし、「ウチのことじゃん」と思う方も一定数いらっしゃると思います。

本人が「裸一貫から苦労して会社を興した」といった立志伝タイプの経営者であれば、「小銭に厳しい」のは問題ありません。

この場合は、「小さなお金も大切にする」という感覚が身についているため、従業員から見て「小うるさいおじさんだ」と思うことはあっても経営判断に悪影響を及ぼすことはあまり考えにくいのです。

問題なのは、ベンチャー企業の社長や二代目・三代目社長などで「小銭にうるさいのに額が大きくなると途端に大胆になる」というタイプです。

なおファミリーカンパニーではない企業だと社内で適正に淘汰されるためか(管理人が知る限りでは)

「うちの社長は新卒から社長にまで上り詰めたが小銭にだけうるさい」

という話は聞いたことがありません。

 

 

なぜ「小銭にうるさい」経営者は問題なのか?

なぜ「小銭にうるさいのに額が大きくなると途端に大胆になる」タイプが問題かというと、それは単に従業員が働きにくい、ということではありません。

厳しい言い方になりますが、こういった人は

「身についているお金の桁が小さい」

のです。

つまり、生活レベルのお金であればリアルな金額として判断できるのに、桁が大きくなると非現実的にしか思えないわけです。

これは我々一般人がティッシュを買いに行って「5箱278円って高いな! あっちの店だと218円なのに!」「十円単位」の金額はリアリティーがあるのに、「宝くじで6億円当たりました」と言われてもピンとこないのと一緒です。

生活レベルであれば億単位のお金を動かすことはあまりないでしょうが、ビジネスなら普通にあります。

その時に「リアリティがないので正常な判断ができませんでした」では困るのです。

 

 

ビジネスと生活の「端数」は全く違う

住宅や車などを購入する際は、十万円単位でディスカウントを受けることがあります。

(管理人はお金持ちじゃないので、それ以上のディスカウントを得られる買物をしたことはありません)

この時に人は「判断が狂う」のです。

管理人の恥ずかしい例で言えば、妻と結婚した時のこと。

結婚祝いのお返しをするのに、普段は倹約家の妻が値段を見ないでじゃんじゃん物を選ぶのです。

管理人もそれまで車や家を買ったこともなく、100万単位の消費をするのが初めてだったため判断がバカになってしまい、

「何? 一万円と七千円の牛肉? 一万円にしておけば?」

みたいな感じになってしまいました。

我ながら額が小さいのが悲しいところですが、それでも合計すれば何十万単位の買物です。

つまり、普段使い慣れない額のお金を使うとき、人は舞い上がってしまうわけです。

一般庶民が生活しているレベルであればせいぜい10万円単位ですが、これがビジネスとなるととんでもない額になることがあり得る。

その時に「いやぁ、あの時は初めてのことだったので舞い上がってしまって」では困るのです。

小銭にうるさい経営者は「大きい金額が身についていない」ため、その危険性が高いというのが管理人の実感です。

(続く)