間違ったロジックでも、権威があれば否定しにくい

人を説得したり意見を伝えたりする時。

自分ではロジカルだと思っていても、実は権力・権威で相手を従わせているだけということはないでしょうか。

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人は必ずしも、納得したから従うわけではない

ロジカルシンキングができていると思い込んでいる管理職にありがちなのが、自分が部下や他部署の人を説得できた、あるいは自分の意見を通せた時に

「相手が自分の意見を受け入れたのは、自分がロジカルだからだ」

と思い込んでしまうことです。

 

しかし人は、必ずしも納得したから他人の意見に従うわけではありません。

 

納得はできないが上司だし、これ以上言っても仕方ない。

あるいは、どうせこの上司は自分がロジカルだと思い込んでいて自説を曲げないだろう。

また、これ以上主張すると対立してしまうから諦めよう。

 

そんな風にして他者の意見を仕方なく受け入れることはままあります。

しかしながら、ロジカルシンキングができていると思い込んでいる人というのは往々にして「自分と相手の間には信頼関係ができている」と思い込んでしまいがちな傾向も兼ね備えているため、

「自分のことを信頼していないからこれ以上言ってこないのではないか?」

「本当は納得していないけれど仕方なく従っているのではないか?」

などと発想することすらありません。

 

 

間違ったロジックに陥っていないか

「間違ったロジックを時間をかけて一生懸命組み立てて、譲らない人というのはいるものだ」

管理人が現在の職場で仲良くしている人がしみじみ言っていました。

 

人はどうしても自説にこだわりがちなものです。

ましてや自分がロジカルシンキングができていると思っていれば余計にそうでしょう。

 

しかしながら、「自分はロジカルだから説明に破綻がない、だから相手は説得されたのだ」というのはただの思い込みであり、本当は

「上司だから仕方ない」

「これ以上言っても仕方ない」

と思われているかもしれないわけです。

 

これではロジカルでないどころか、誰にとってもいいことがありません。

本人にとっても、自分の意見は通るかもしれませんが、周囲からの信頼や敬意を受けることはできません。

特に管理職ともなれば、間違った説であっても相手を従えることはできてしまいます。

だからこそ自分が間違ったロジックにこだわってしまっていないか、常に自問するぐらいの気持ちが必要だと言えるでしょう。

 

 

それでは今日はこの辺で。

明日は「ブログの更新に関するお知らせ」を予定しています。