「いい人が入ってくれればいいなぁ」。
どこの企業でもそう思っているのは当たり前です。
では、「いい人」とはどんな人でしょうか?
また、いつまでに欲しいのでしょうか?
それまでにどういうスケジュールで動けばいいのでしょうか?
ある日の出来事
ある日のこと。
管理人は採用担当者とその上司と三人でミーティングを行いました。
新卒採用のことですが、今年は採用に人を割いたにもかかわらずスケジュールが押せ押せになり、さらには内定もまだまだ出せていない状況なのです。
ほか、部署内にも様々な問題が発生していました。
採用担当者の上司は常日頃から採用担当者に対して「スケジュール管理ができていない」と苦い思いを抱いており、管理人にはオブザーバー的な立場としてミーティングに参加して欲しいとのことでした。
開口一番、採用担当者の上司が担当者に苦言を呈します。
注意は長々と続きましたが、管理人は彼の言葉を待ってこう尋ねました。
「そもそも、この会社では採用の年間スケジュールを立てているのですか?」
顔を見合わせる二人。
重ねて管理人は訊きました。
「採用したい人物像は決まっていますか?」
二人は黙っています。
管理人はこう言いました。
「どんなスケジュールでどんな人が欲しいのか決まっていなければ、野放図に時間と人手を投入することになるのではありませんか?」
どんなスケジュールで、どんな人が欲しいのか?
部署の問題というのは、採用担当者が一名しかいないのに業務量が多すぎて人手が足らず、経理担当などの手を借りて業務に当たるため全員の残業時間が多くなり、また場当たり的な施策が増え、かつ情報が共有できなくなってきたということもあって部署内の人間関係がどんどん悪くなったということが一番でした。
しかしそれも当然と言えば当然だと言えるのです。
普通仕事というのはゴールを決めてから行動します。
年間の目標数字を出してそれを四半期で割り、月間に落とし込んで週単位や日単位で行動する。
こんなことは当たり前すぎるぐらい当たり前のことです。
年間目標も定めず、「毎日頑張ればきっといい数字が出る」などということはありません。
そしてそれは人事でも同様です。
「どんなスケジュールで、どんな人が欲しいのか?」を定め、それを月単位、週単位で実行していかなければなりません。
「忙しいから今日は四人必要です」ではなく、「毎日一人でできること」を考えねばならないのです。
採用業務というのはなんとなくブラックボックス化してしまいがちです。
しかし効率化が必要であることは他の業務と変わりがありません。
そのためにはまず目標と計画を立てましょう。
それでは今日はこの辺で。
明日は「ゴールデンウィークの予定」を予定しています。