どうすれば部署の残業時間は減らせるか?

こんばんは。SMEです。

残業は悪である! という前提のこのブログですが、ではどうしたら部署の残業は減らせるのでしょうか?

 

 

早出以外の手段で残業を減らそう

以前「時間外労働を減らすためには早出すべき」という記事を書きました。

ざっくり言うと

「朝の1時間は夕方の数時間分の仕事ができるので、早く来た方が結果的に仕事がはかどって早く終わる」

というお話です。

これは大変効果的でして、実際に管理人が一緒に働いた人たちも、残業をやめて早出するようにした人は例外なく時間外労働の削減に成功しています。

しかしこれはあくまで自主的にすることであって、上司が

「残業をやめて早出しなさい」

と指示を出すことはできません。

本来であれば同じ時間外労働なので早出だろうが残業だろうが残業代をつけるべきですが、日本の中小企業で

「早く来て仕事をしている人」

に残業代を支給している会社は見たことも聞いたこともありません。

(あるとすればよほどしっかりした企業でしょう)

まぁ今は残業予備手当をつけている企業が多いとは言え、家庭の事情などで

「残ることはできるが早く来ることはできない」

というスタッフもいるでしょうし、無理強いはできません。

そのため前提としてはあくまで

「所定労働時間の範囲内でできることで、時間外労働を減らすためにはどうすればいいか?」

を考えることになります。

 

 

残業が多い部署はたいていコミュニケーションが取れていない

この小見出しが結論になってしまいますが、残業が多い部署というのはタスクが多いというよりも、部署間でコミュニケーションが取れていないため無駄が多くなっているというのが実態です。

「コミュニケーションが取れていないため無駄が多くなっている」のには様々なパターンがありますが、大別すれば二つに分かれます。

一つは上司と部下のコミュニケーションが取れていないため無駄が生まれ、残業時間が増えているというパターン。

そしてもう一つはスタッフ間のコミュニケーションが取れていないため無駄が生まれ、残業時間が増えているというパターンです。

まぁたいていの場合、双方が組み合わさって余計ひどくなっているものではありますが、問題をごっちゃにすると本質が見えなくなり根本的な解決には至らなくなるものです。

まずは問題をケースごとに分けて見てみたいと思います。

 

 

上司と部下のコミュニケーションが取れていないため残業が増えているケース

このパターンで考えられる事例を列挙すれば以下のようなものが挙げられます。

  1. そもそも上司が部下のタスク量や、ひどい時には「部下が何をしているか」を把握していない
  2. 上司が「部下が報告してくる結果」しか見ておらず、部下が非効率的なやり方をしていることに気づいていない
  3. 上司が天才型なのに部下は努力型で、上司が部下に「なぜできるか」が説明ができていない
  4. 上司が根性型で、部下に根性論しか叩き込まない
  5. そもそも相性が悪い

ほかにも理由はたくさん考えられるでしょうが、ひとまず以上のような事象が考えられます。

このうち3から5はもうどうしようもないというか、上司の心構えの問題である感はありますが、よくあるのは1と2のパターンです。

 どちらも問題はあるのですが、いずれにせよ上司が部下に対して積極的にコミュニケーションを取り、部下が気づいていないロスを把握してあげるべきでしょう。

 

 

スタッフ間のコミュニケーションが取れていないため残業が増えているケース

実は根が深いのがこのケースです。

考えられるのは以下のような事例です。

  1. 自分のノウハウを人に教えたくない
  2. 仕事を抱え込んでいる
  3. 適正に評価されていないためみんな自分に自信がなく、自分のやり方を人に伝えることが怖い
  4. 情報を共有し合おうという発想がない
  5. 単に会話がない
  6. グループが分かれてしまっている
  7. そもそも仲が悪い
  8. もともと作業自体に代替性がなく、各自にしかできないことをバラバラにやっている

書いているだけで気持ちが暗くなってきますが、大なり小なりどこでも発生している事象ではないでしょうか。

これに関しても、やはりリーダーがハブとなってスタッフ同士をコミュニケートさせ、部署内に会話を生ませることが必要です。

管理人自身も以前全く会話がない環境に転職した際に、十人ほどいるスタッフ間に全くと言っていいほど会話がない状況を目の当たりにした経験があります。

その時にまずしたのは、雑談でもよいので作業中に誰かに話を振り、それをまたほかの人にも振って…というのを繰り返すことでした。

その中でスタッフ同士が作業のことをお互いに話し合い、

「○○さん、そういうやり方してるんだ?」

「えっ、××さん違うの?」

「俺はこうやってるけど」

「あー、なるほど! そっちの方がいいな」

「ちなみにこれはどうやってる?」

「えーと、こうやって…」

「あー、そっちの方が効率いいなぁ…」

 という会話が生まれるようにしたわけです。

 

 

会話がないと生産性は上がらない

どうも「仕事は黙ってやるべし」ということに何の疑問も持たず、返って能率を下げているケースが散見されます。

しかし、仕事中に

  • 黙っていること
  • 真面目にやっていること
  • 生産性を上げること

別々の問題です。

黙って真面目にやっているのに生産性が上がらないこともあれば、喋りながらでも真面目で生産性が上がることもあるわけです。

ポイントは、チームに与えられているタスクの内容・方向と、発生している問題のマッチングあるいはトレードオフということになるでしょう。

ただ、管理人自身が経験してきた範囲では

会話が多すぎて能率が下がっている

ことよりも、

会話がなさ過ぎて能率が下がっている

ことの方がはるかに多かったです。

生産性が上がらないと時間外労働は減りません。

そして、生産性を上げるためにコミュニケーションは必須です。

まずは部署内でコミュニケーションが促進されるよう、リーダーは力を入れましょう。

 

 

では今日はこの辺で。

明日は「『いい話』は人にストレスを与える」を予定しています。