こんばんは。SMEです。
今日は昨日の発展で、「じゃあ部下が会社を辞めたいと言ってきたときにどうすればいいのか?」を管理人の経験からご案内します。
まずは「いきなり言われる」のを避けるべし
単純な話ですが、まず言えることは
「部下から急に退職したいと言われるような事態になることは避けなさい」
ということです。
こんなことは当たり前すぎるくらい当たり前ではありますが、「絶対に慰留できるキラーフレーズ」なんてものはありません。
そもそも慰留したいぐらい優秀な人材であればなおさら、普段からヒアリングをしたりして退職に繋がらないよう配慮すべきです。
特に現代は転職が当たり前の時代になっているわけです。
泥縄式に、部下が「会社を辞めたい」と言ってきてから慌てて慰留するのではなく、退職したがっていないか普段から気にしておくのが先決であることは言うまでもありません。
日頃から情報を聞き出す
大切なのは、日頃から不満を聞き出し、吐き出してもらうことです。
特に経験の浅い若年層や一般職の社員は、管理職とはステージが異なるため
- 日々のタスクレベル
- 毎日一緒に働く同僚のこと
など、管理職からすれば些細だと思えることで真剣に悩んでいたりするものです。
まずはそういった不満が潜在的に蓄積されていないのかを日頃から気にかけることが一番です。
不満以外であっても、
- 親が病気になり面倒を見なければいけなくなるかもしれない
- 遠距離恋愛している相手のところに引っ越そうか悩んでいる
- 子供の送り迎えをしなければいけなくなった
- 起業したい
などは、関係を構築できればある程度教えてくれるものです。
「ひょっとしたら近い内に退職に繋がるかもしれないな」
と互いに認識し合えば、少なくとも「来月で会社を辞めます」という事態は防ぎやすくなります。
そこまで関係を作る前に退職したいと言われたら?
問題は、そこまで関係を築く前に退職を希望された場合です。
自分が多部署から異動して、あるいは他社から転職してすぐに部下から「会社を辞めたい」と言われた場合や、逆に部下が入社してすぐの退社希望である場合にはどうすればいいのでしょうか。
確実に言えるのは、「一生懸命慰留してはいけない」ということです。
少なくともこの時点では、相手は退職の意思がほぼ固まっているわけです。
そこで一生懸命慰留しても逆効果にしかなりません。
ではどうすればいいのか?
まずは理由を聞くのはもちろんですが、それに対して共感し、そして
「自分も同じ立場だったら辞めたくなるかもしれない」
と伝えることです。
励ましてはいけない
退職を考えている時というのは大なり小なり精神的に参っている時です。
うつ状態の人を励ましてはいけない、というのはよく知られていますが、退職を希望する人に対しても同様です。
悩んで悩んで退職を告げたのに、
「もう少し頑張ろう」
「今の悩みはきっと将来の経験に繋がる」
などと言われたところで相手が共感できるはずもありません。
まずは
「大変だったんだね」
「気づかなくて申し訳ないね」
ということを伝え、
「それは退職したくなっても当然だ」
と相手の考えを肯定してあげなければ話は進みません。
「悩んでいるのは自分だけじゃない」ことを理解してもらう
大切なのは、
「自分一人だけが悩んでいるのではない」
ということを理解してもらうことです。
退職を告げる時、人は孤独になっています。
しかしそこで別のステージから励まされても心には響きません。
相手が何をどのように、どれだけ悩んでいるか聞き、それに対して肯定してあげることで退職を撤回することは不可能ではありません。
管理人自身も毎月平均3名の退職者が出ている職場(在籍は30名ぐらい)で離職者をゼロにしたことがありますが、その際に心がけていたのが上記の内容でした。
繰り返しになりますが、退職を慰留するのに、励ましても意味はありません。
まずはしっかりと話を聞き、共感し、肯定することが大切です。
それでは今日はこの辺で。
明日は「面接では先にゴールをすり合わせておくべきである」を予定しています。