「緩やかなコミュニティ作り」が中小企業を救う6 若い世代における「距離感」

こんばんは。SMEです。

六日目を迎えました「『緩やかなコミュニティ作り』が中小企業を救う」

今日は「コミュニティの中で、若い世代はどのような距離感を持っているか?」を考えていきます。

 

 

若い世代はすでに緩やかに繋がっている

では若い世代は人と関わるのが嫌なのか? というと別にそういうことではありません。

ただ、

「友人や恋人・家族など『特別な人』以外との濃密な関係を求めない」

ということは言えます。

とは言っても先日述べたように、彼らは人間関係に対して非常にセンシティブですし、他人に気遣い・気配りもします。

「関係ないやつ・嫌いなやつは無視する」とはなりません。

(むしろいい歳した中高年が露骨に人を無視したりします)

ではどうするかというと、

「特別でない人とは緩やかに繋がろう」

とするわけです。

 

なぜ若い世代は「緩やかに繋がる」のか?

ちょっと脱線しますが、若い世代が「緩やかに繋がる」理由はインターネットにあるのではないかと管理人は推測しています。

今の20代というのは生まれた頃、あるいは物心ついた頃からインターネットが身近にあった世代です。

ここで勘違いしないでいただきたいのは

「なるほど! 子供の頃からバーチャルな人間関係ばかりで、実際の人間関係が希薄なんだな!」

という単純な話ではないということです。

例えばLINEやtwitterなどのSNSを介して構築する人間関係があっても、そればかりというわけではありません。

そりゃそうです。

学校に行けば友達がいて、家に帰れば家族がいるわけです。

昔のSFだと

「科学の発展によって、人は隣の人と話す時も喋らずにメールでやりとりするようになった」

みたいな話がありますが、実際にはそんなことはなく、リアルワールドでは会話でコミュニケートしているわけです。

  

昔と今の違い

では昔と何が違うか?

それは旧世代と違い、20代以下の若い世代は

「物心ついた時から、リアルワールドとインターネットを介した世界の中、両方で人と付き合っていた」

ということです。

旧世代が初めは「リアルワールドで関係のある人」との付き合い方しか知らず、「インターネットを介した世界の中にいる人たち」との付き合い方を「学習した」のと違い、若い世代にとってはそれは学習するでもなく「当たり前のこと」だったわけです。

つまり彼らは社会に出た時に、最初から

「リアルワールドでの人との接し方」

だけでなく

「ネットの中にいる人たちとの接し方」

を身につけていた最初の世代だったわけなのです。

 

 ネットの世界は優しいわけではない

あえていうまでもありませんが、ネットの世界というのは別に優しい世界ではありません。

人の足元を救うことに命をかけているような人もいますし、知らない誰かに勝ちたくてうずうずしている人もいるわけです。

若い世代はそれを知っていて、「傷つかない方法」を心得ている。

これは生き延びる知恵だと管理人は感心するわけです。

また、逆にSNSの利用方法も若い世代はよく考えているなと感心します。

例えばinstagramなどは、「仲が良い友人」だけではなく、「繋がってはいたいけれど一対一で遊んだりはしない人」とも緩やかに繋がり続けることができます。

LINEで「連絡先を知っている」というのもそうでしょう。

考えてみると、おじさんたちが「昔の友達」に年に一回だけ年賀状を出すよりずっと気が利いています。

あるいは実名で登録しなければいけないFacebook

「おじさんや会社の人などのために」

とりあえずアカウントを開設する若い人もいると聞きます。

確かに会社の上司や取引先のおじさんにtwitterやLINEを教えてくれ、と言われると抵抗がありますが、かと言って

「いや、勘弁してください」

とは言いにくい。

そんな時のために彼らは、「互いに嫌な思いをしないように」と考えているわけです。

(続く)