せっかく優秀な人を採用したと思ったらすぐに転職してしまう。
新卒でやっと戦力になってきた若年層の流出が止まらない。
それを避けるためにすべきことはたくさんありますが、最低限保証したいことがあります。
人材が定着しない
若年層が流出していく理由は多々あります。
もちろん社会的な構造として「転職が当たり前になった」ということはかなり大きいでしょう。
しかしながら、
「社会的に転職が当たり前になったから、うちの社員が転職していくのも仕方ない」
とうそぶいていては変化など起こりません。
若年層はどんどん流出していくだけ、しかも優秀な若手から辞めていき、後にはあまり将来のコア人材足り得ない人材だけが残ることになる。
対策として中途採用で優秀な人材をある程度の高給で確保し、それによって既存従業員の給料を上げにくくなることでまた若手が退職し、それなのにせっかく中途採用した優秀な人材も定着しない…
このような負のスパイラルに陥っている企業は多数見かけます。
なぜ若年層の流出が止まらないのか?
上記の通り、若年層の流出が止まらない原因の一つは金銭的な問題です。
いくら仕事が充実していて人間関係が良好であっても、生活できないレベルの給与で働き続けることはできません。
以前も書いたように、これから先は構造的に給与が上がりにくいわけです。
そうなると、
「この会社にいても給与が上がらない」
「このままでは生活できない」
と思えば会社にい続ける意味はありません。
若年層を定着させるには?
それでは若年層を定着させるためにはどうすればいいのでしょうか?
転職していく理由もたくさんあれば、それに対する対策もたくさんあります。
業界的に、会社的にもできることとできないことがある。
そのため
「こうすれば必ず人材が定着します」
という方法はありません。
しかしながら、
「最低限これを保証しなければ若年層の流出は止まりません」
ということは言うことができます。
若年層を定着させるために最低限保証したいことは以下の二つのうちいずれかです。
従業員に対し、
- 夫婦とも正社員で共働きをしやすい環境を整える
- 一人で家族を養えるだけの給与を出す
逆にいえば
「共稼ぎでなければ生活は成り立たないが、労働環境的に夫婦のうちどちらかの家事・子育ての負担が大きくなる」
現実に即して分かりやすく言えば
「夫一人の稼ぎでは生活できないが、夫は残業が多くて休みも少なく、あまり家事を負担できない」
という状況では、若手の従業員は辞めていってしまうでしょう。
(続く)